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知っておきたい新着情報

ジカ熱の流行
厚労省 平成28年01月29日

 中南米地域で「ジカ熱」という新しい伝染病が流行している。ジカ熱はジカウイルスによる蚊が媒介する感染症である。蚊はヤブカ属のネッタイシマカ、ヒトスジシマカと考えられているが、ヒトスジシマカは日本国内にも広く生息し、デングウイルスにも感受性があることが分かっている。
 ジカ熱は2007年にミクロネシアのヤップ島で流行し、2013年にポリネシアで約10,000人の感染が報告され、2014年にはチリのイースター島、2015年にはブラジル、コロンビアなどの南米大陸で流行が見られている。WHOによると、2015年以降2016年1月第2週までに中南米大陸、カリブ海地域の20か国からの発生が報告されている。
 症状としては発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、結膜炎、疲労感などが見られるが、他の蚊媒介感染症であるデング熱より軽症であると言われている。しかしポリネシア、ブラジル、エルサルバドルの感染者の中から神経症状をもつ患者が見られ、これが、ギランバレー症候群(末梢神経疾患)に類似することから、WHOは注意を喚起している。一方、ブラジルではジカ熱感染妊婦からの新生児に小頭症が増えており、ブラジル保健省は2015年12月から2016年1月までの間に3530人の小頭症が発生したと報告した。その発症には母子感染の疑いがもたれていることから妊婦に防蚊対策を呼び掛けている。
 わが国では現在までのところ、2013年12月にポリネシアのボラボラ島に滞在歴のある27歳男性と33歳女性、および2014年7月にタイのサムイ島に滞在歴のある41歳男性の計3例が確認されている。
 2016年8月、9月にはブラジルのリオデジャネイロでオリンピック、パラリンピックが開催され、多くの邦人が渡航することが予想されるので、防蚊対策には十分注意することが必要である。特に妊婦の流行地への渡航は控えるよう厚労省は勧告している。
(NH)
(2016年02月02日 No0009j)