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医療教育情報センター
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No23
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今春から新しい研修医制度がスタートした。第二次世界大戦の敗戦後、アメリカ
の指導により医科大学卒業生に1年間のインターン制度が開始された。この制度は内
科、外科など全診療科をローテイトするもので(フル・ロテーション研修)、医師候
補者が包括的な医療知識を身につけるためにはよい制度であった。ところがインター
ン修了後に医師国家試験の受験資格が与えられたため、インターンは学生でもない、
医師でもないという身分の確立していないものであった。更にインターンは無給で生
活の保障がなかったので、昭和41年頃にインターン闘争と呼ばれる学生運動の対象
となり、当時の厚生省は財政的な理由から昭和43年にこれを廃止してしまった。そ
の結果、医学生は大学を卒業すると、大部分の人は母校の各講座あるいは医局と呼ば
れる組織に直接入り、卒後研修を受けるようになった。例えば、耳鼻科講座へ入れ
ば、初めから耳鼻科の研修を受けることとなり(ストレート研修という)、大変な
問題を生んだのである。 (No023;2004/06/25)
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